つい先日、奄美群島の各島でまち歩き人材育成研修なるものがあり、
徳之島の担当者の都合が悪いということで、ワタクシ人生初の進行
役を仰せつかりました。
とはいっても、どこかの会議室でやると、私のようななんちゃって講師
では緊張感MAXに達しそうで、会場は私がバイトでもお世話になって
いる
きむきゅらに場所を提供してもらいました。
~ワークショップ at きむきゅら~
今回は奄美から2名が参加、もう一人は個人的に親しく
させてもらっているiさんにもお越しいただきました。
入口からは世界自然遺産候補の井之川岳。
窓からは太平洋を見渡せる個室を用意してもらいました
徳之島の歴史にも詳しいIさんのおかげで、リラックス
した空間の中、大変実のあるワークショップとなりました。
、
ワークショップの後は、そのままここで昼食。
大変おいしゅうございました
さて、ここから2か所の集落散策にご案内です。
~集落歩き・手々(てて)編~
ここは島の北先端にあり、海と山の自然が豊かな集落です。
=手々小学校=
手々(てて)小学校の前で、集落案内人のTさんと待ち合わせ。
島では唯一山村留学生を受け入れいれている手々小中学校。
校舎の後ろにそびえる山々は、まるで子供たちを見守っている
かのようです。
数年後にこの学校はなくなるというお話しでしたが、この空間で
学ぶ児童がいなくなるなんて、何とも残念。。。
ちなみに今年の9月には本土からたくさんの集落出身者が
帰郷し、手々小中学校の運動会に参加して大変盛り上がった
ようです。
=徳之島のソテツの元祖=
小学校からてくてく歩きます。
ソテツが徳之島にわたってきたストーリーを織り交ぜながら
説明してくれるTさん。
これはソテツの元祖の3代目だそうです。
余談ですが、小学生からはマリオと呼ばれている
そうです (似てる!)
=豊穀(ほうこく)神社=
鳥居を抜けると豊かな自然が広がります。
キウイの原種が実をつけていました。
木々の間から差し込む光と青空が、何とも心地よい。。
自然豊かな境内では、ちょっとした撮影会のように
なっていました。
神社の成り立ちと歴史についてお勉強。
ここからは太平洋と東シナ海が交差した海を眺める
ことができます。
心地よい風が流れ、ここでは本当に癒されました。
=掟大八(おきておおはち)のお墓=
琉球王国時代に活躍した手々の英雄・掟大八(おきて
おおはち)のお墓。
ここは不思議な作りのお墓になっていて、悠久の歴史を
感じます。
おそらく徳之島では最古のお墓なのでは?と言われて
いるようです。
※近くの丘に風葬跡がありますが、時間の都合で今回は
行くことができませんでした。
=お茶タイム=
この日は夏日のような暑さで(この日だけじゃないけど)
グアバジュースと緑茶、冷凍タンカンまで用意していただき、
一同感激
Tさん、本当にありがとうございました
~集落歩き・当部(とうべ)編~
ここは島のほぼ中央にあり、島でも数少ない山村集落の一つ。
=東又(あがりまた)イジュン=
島では名水が湧き出ることで有名な東又(あがりまた)
イジュンで案内人のMさんと待ち合わせしました。
第二次世界大戦中に、駐屯していた鬼塚部隊によって
作られた水飲み場。
この岩の間から水が湧き出しているようです。
山に雨が降り、ここに到達するまで最低200年かかって
いるのでは?という某大学教授の説もあるようです。
=集落の守り神=
集落の守り神が祀られている場所まで徒歩で移動。
様々な植物についての説明を受けながら、魂は全ての
ものに宿ると信じられていたことから、これらの木々は
伐採されずに今に至っているということでした。
非常に見づらいですが、この通りは昔、集落のメイン
ストリートだったようです。
まるで日本昔話のような雰囲気が未だに漂っている
この空間では、精霊がでてきても不思議じゃないような
気がします。
かつてのメインストリートから少し上がったところに、集落の
守り神“ビンジルガナシ”が祀られています。
この先に日本一大きな実のなるドングリの木・オキナワウラジロガシ
がありますが、写真を撮り忘れてしまいました
=奄美のクロウサギ観察小屋=
とはいっても、生のクロウサギではなく、この周辺に現れる
クロウサギを撮影したビデオを見ながら、クロウサギの生態
について説明を受けます。(要予約・有料)
今回は私たちは小屋周辺でお話しを聞かせていただきました。
当部は絶滅危惧種の奄美のクロウサギがよく出没すると
言われていましたが、野ネコや野良犬によって徐々に
その数が少なくなっているようです。
動物には罪はなく、それを管理する人間の責任を改めて
強く感じさせられました。
近くにおススメの滝のスポットがあるとかで、次回またお願い
しますと約束して、Mさんとお別れしました。
ありがとうございました!
奄美から参加のお二人をホテルまで送る途中、見事な
までのオレンジ色の夕日が沈むところに遭遇
そして闘牛のお散歩!
今回の徳之島においてのテーマ、
“集落内の生活空間にこそ島本来のストーリーがある”
偶然ながらも、それを締めくくる光景に出会えました。
人に、自然に、歴史に感謝