スポンサーサイト

上記の広告は2週間以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書くことで広告が消せます。  

Posted by スポンサー広告 at

2009年02月12日

平和学習に行って参りました!

先週の土曜日から日曜日にかけて、長崎のランタンフェスティバルと
平和学習に行ってまいりました!

弊社のスーパーアドバイザー・I氏が企画してくれたもので、
平和学習については自らが被爆者であるという山川剛先生から
お話しを聞くことができました。

山川先生が語ることは単に知識としての戦争や原爆のお話し
ではなく、私達自らの想像力を使って被害にあった方の
苦しみ、悲しみを知ってもらおうというものです。


平和像の前では、やはり自らが原爆の被害にあい52歳で亡く
なられた反原爆詩人・福田須磨子さんの詩を読み上げられました。


『何もかも いやになりました
原子野に屹立する 巨大な平和像
それはいい それはいいけど そのお金で何とかならなかったかしら
“石の像は食えぬし 腹の足しにならぬ”
さもしいといって 下さいますな
被爆後10年を ぎりぎりに生きる被災者の 偽らぬ心境です』



(噴水の向こうに見える平和像)

平和の象徴である平和像ですが、建立するにあたっては
現在の価値に換算すると数億円の費用がかかったそうです。

単に表から見えるものだけではなく、その裏側に隠された
いくつもの真実に目を向ける事こそが、実は大切なことなんだと
思い知らされました。

今回は平和公園から始まり、爆心地公園、浦上天主堂、山王神社と
場所を変えながら、原爆の爪あとから想像できる事をいくつか
教えていただきましたが、そこから見えてきたものは、原爆の
すさまじいまでの威力と、生き残った人たちの深い心の傷でした。

自分自身が、そして大切な人達が同じような目に遭った時、
たとえ生き残ったとしても、希望を持って生きていくことが
できるんだろうか?


そんな事を想像するとやりきれない思いではありましたが、
幹の部分がほぼ空洞になりながらも、樹木医といわれる木の
お医者様に修復を重ねてもらいながら必死に生きている2本の
山王神社のクスノキの姿に、少し救われたような気持ちに
なりました。

こんな私がいうのもおこがましいのですが、苦しくても
生き続けることによって伝えられる何かがきっとあるの
ですね。

『戦争の知識だけ詰め込んでも、それは決して生きること
にはつながらない』

最初に山川先生がおっしゃられた言葉ですが、平和学習の
最後にその意味が何となく分かったような気がします。

“想像力を働かせ、考え、疑問を持つ”

初歩的なことかもしれないけれど、その作業を日常から
行うことで物事の本質を見極められるな目を養いたいと
思いました。


そんな平和の語り部である山川先生には夢があるそうです。
それは2000年元旦の朝刊にあったある論説文から
始まるのですが、その論説文を抜粋します。

(ちょっと長くなりますが、感動する一文です)

≪特派員だった20数年前(1977年頃)、豪州ブリス
ベーンの小学校の女性教師と機中で隣り合わせた。

『日本では新一年生にまず何を教えますか?』
『“あいうえお”と“数字”ですね』

その小学校では1ヶ月かけて、バクテリアから人類誕生に
至る悠久の時間と、大宇宙のちっぽけな惑星である地球の
中に、けし粒みたないブリスベーンがある事を教える。
このはるかな時空が、たまたま1点で交わって、みんなは
この教室に集うことになった。

『これは奇跡以外のなにものでもありません。だから
仲良くしましょう』
と話すのだという。
『一年坊主にそんな難しい話がわかりますか?』
『いえいえ、目を輝かして聞いています。だからいじめなんて
皆無なのよ』

幼子に、まず人間としての座標軸を示し、命の大切さを
教え、さらに愛や友情や連帯まで予感させる素晴らしさ。
一期一会と言うべきか。21世紀に向けて、心の荒廃と
「日本病」の治癒は、この辺りから始めなければ駄目なのかも
しれない≫


山川先生がこの論説文に深く興味を持ったのには訳があります。
実は山川先生は原爆の語り部であると共に、36年間小学校で
教鞭をとっていた事があるのです。

≪もし今でもそのような授業を行っているとしたら、実際に
その授業に参加できないだろうか?
そしてできれば多くの人にこのような授業があるということを
知ってほしい≫

それが今の山川先生の夢と希望だそうです。

もしブリスベンの教育に詳しい方がいらっしゃったらぜひ
ご連絡いただけませんでしょうか?
山川先生に連絡を取らせていただきたいと思っております。

ちなみに山川先生が行っている平和活動の一環をこちらからも
見ることができます。

http://www.nhk.or.jp/nagasaki/program/heat/heat19.html
http://www.shimoda-print.co.jp/database/review/i_0051.htm
http://www.kaichosha-f.co.jp/image/SYOHYO/j_008.htm
http://www.nishinippon.co.jp/media/news/0208/genbaku/kiji/kiji07.html


今回は戦争と原爆のお話しを通して、生きる事の意味を
考えるきっかけにもなりました。

主催していただいたIさん、ありがとうございました!


水面にうつるランタンが幻想的で美しかったですicon06
  


Posted by トミヤムクン at 18:14Comments(0)平和について